2007/12/11

Yahoo!ショッピングリニューアルに見る、サイト運営の教訓

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大きな会社のわりにひどいなぁ、というのが、記事を見た時の感想。

いや、小さな会社ならいいというわけではなくて。
日本で一、二を争うサイトでも、現場の実態はこんなもんなんだなぁ、と。

「かき入れ時なのに」――Yahoo!ショッピングリニューアルで不具合続出 : ITmedia News

「年末商戦のかき入れ時なのに」――11月29日にリニューアルした「Yahoo!ショッピング」の出店店舗から悲鳴が上がっている。新サイト移行に伴い「商品が検索結果に反映されない」「画像が表示できない」など不具合が続出。売り上げが大幅に落ち込んだ店舗もあるようだ。

ちょっと驚きだったのは、状況から察するに、システムが外注だということ。
(社内にシステム部隊が居るならここまでひどくはないはず。)
こんな中核のサービスまで外注なのか…。
まぁ、グループ会社に外注しているのかもしれないけれど、
いずれにせよ、実体を感じられないサービスって気持ち悪いなぁ、と。

まぁ、いろいろツッコミたいところはあるけれど、
この事例は、特にサイトリニューアルの際の、サイト運営の教訓がいろいろ含まれていると思う。

サイトリニューアルとは「見てくれを新しくする」だけではなくて、
  • 既存データをどのように引っ越すのか。
  • 既存クライアント(この場合は出店者)をどのように誘導するのか。
等々、表面化しないToDoが山ほどあるということ。
そして何より、
  • リニューアルのリスクの共有と備え。
が大事ということ。
新しくすることのメリットばかりに気を取られて、リスクがあることを意識しない、
あるいは、リスクがあるのを分かっていながら、あえて直視しない、そのことに触れないようにする、というひどい事態さえある。
だから、システムの当事者や経営者層は当然のこと、
可能であればクライアントまで巻き込むくらいの情報共有を行ない、
関係者のいずれにも無理なしわ寄せが行かないようにすること。

「誰のためのシステムか?」
いつでもこの自問自答を繰り返さなければならないと思う。