2008/04/06

[自転車] 八幡・背割堤までロングラン花見サイクリング

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夙川公園へのサイクリングに味を占めた後、この桜の時期にどうしても行きたくなった場所があったので、平日にもかかわらず休暇を取ってサイクリングしてきました。
結果的に、とてもチャレンジングなサイクリングとなりました。

4月4日(金)

突然、平日にサイクリングに行くということを、社外にはなかなか口外しにくいので、とりあえずいつでも仕事モードに入れる準備をして出かけることにしました。それも、ノートPCと通信カードがあればどこでも仕事ができてしまう強みがあるからこそ。それらをメッセンジャーバッグに放り込んで、いざ出発です。

10:00、新町を出発。
今回のサイクリングプランは、東天満の銀橋から大川沿いを北上して淀川まで出て、そこからは淀川の左岸の自転車道ひたすら上流へ向かうという行程です。川沿いの平坦な道でスピードは稼げるだろうと判断し、片道約40kmを早くて2時間、余裕を見て約2時間30分で走破できるという計算です。

15分ほどで東天満の銀橋(桜宮橋)に着き、そこから大川沿いへ。

ここも有名な花見処で、来る宴会に向けて午前中から場所取りをしている人多数。

10:25、毛馬閘門を通過。
ここから淀川自転車道、いよいよ本格サイクリングに突入です。
ついては、現地に到着するまで、写真を撮っていません。あしからず。

休日はサイクリングする人で賑わう自転車道も、平日とあってか、他のサイクリストはほぼ皆無です。
予想通り、というかむしろ予想以上に、スピードに乗ります。これは非常に気持ち良かったです。体感速度で最高時速約50kmは出ていたと思います。こんなにスピードが出るのかと、少し不思議なくらいでした。
実は、その不思議の理由が、復路で明らかになるのですが…。

途中、仕事絡みの電話に何件か対応しつつ、とにかく、どんどん進みます。

10:55、鳥飼大橋通過。

11:15、枚方大橋通過。

予想以上の快ペースです。スタミナ補給の昼食を取るために、くずはモールに立ち寄ることにします。

11:50、くずはモール着。昼食を食べて、12:30、くずはモール発。

淀川自転車道はここまで、ここからは旧京阪国道です。目的地はすぐそこです。

12:40、淀川河川公園背割堤地区に到着。
休憩時間を除くとちょうど2時間で着いたことになります。計算通りです。

既に観桜客でいっぱいです。

宇治川と木津川に挟まれた堤の上に、1km以上にわたって桜並木が続きます。

桜並木を絵に描いている方もたくさんいらっしゃいました。確かに、文字通り「絵になる風景」です。

堤の上に上がってみました。

他に邪魔されるものがないからか、一本一本の桜の樹が存分に枝を延ばしていて、見応えのあるボリュームです。

ここで時計を見ると13:00を過ぎたところです。実はこの日は、16:00から大阪市内で打合せがあったのです。それまでには大阪市内に戻らなければなりません。そろそろ帰路に着くことにします。往路が2時間でしたから、余裕を持って打合せに間に合う…はずでした。

13:15、背割堤を出発。

来た道をそのまま逆方向にトレースして大阪市内に向かいます。復路はどこにも立ち寄らない予定なので、ゆっくり漕げばいいでしょう。…ところが。

ゆっくり「しか」漕げないのです。

樟葉で再び淀川自転車道に戻った辺りから、急にスピードが出なくなりました。何かがおかしい。しばらく考えながら走っていて、ふと、他の自転車経験者の声を思い出しました。
淀川自転車道では、常に下流から上流へと風が吹いているということを。これだ。
だから、今は向かい風になっていてなかなか進まないのです。なるほど、往路が予想以上にスピードに乗ったことも説明がつきます。

往路と復路とでは体感速度に2倍以上の差があります。
やがて、3時間以上乗り続けている疲労と、膝や尻の痛みが加わってきました。

これはマズい。打合せに間に合わないのではないか。

ここからはもう、何かの精神鍛錬でもしているような気持ちで、ひたすらペダルを漕ぎ続けます。時間に追われて、肉体的に辛い状態で、向かい風に挑みますが、自転車がぜんぜん進んでいないように思えて、精神的にもきつかったです。

14:05、枚方大橋通過。

14:45、鳥飼大橋通過。

この辺りが一番きつかった区間。鳥飼大橋~枚方大橋間だけ見ると、往路20分に対して復路40分。絶望的です。(苦笑)
それでも、体の痛みを騙しながら必死に漕いだ結果、何とか打合せに間に合う目処がついてきました。

15:20、毛馬閘門通過。
打合せは梅田。これなら何とか間に合いそうです。最後の力を振り絞ります。

15:50、梅田に到着。

走行距離: 72.1km
実走行時間: 4時間35分

1日でこれだけ走ったのは初めてだったので、大変でしたが楽しかったです。
そろそろ、定期的に自転車のトレーニングを始めてもいいかもしれないなぁ、と思った1日でした。

2008/04/02

[読書] カッコ悪く起業した人が成功する - 鈴木健介著

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タイトルをもっとストレートにしたら、もっと売れそうな本。

カッコ悪く起業した人が成功する
鈴木健介著

本屋で資金調達の方法について書かれた本を探しているうちにたまたま見つけた本書を手に取り、まえがきと目次に目を通した瞬間、この本は面白い!と直感した。

面白いポイントその1:「やってはいけないこと」が記されている
普通この手のビジネス書においては、「やるべきこと」が、その成功事例と共に記されていることが多い。本書にも「やるべきこと」は書いてあるが、本書の一番の特長は、「やってはいけないこと」が著者の失敗事例と共に記されているということである。
実際この著者は、起業→倒産・破産→破産停止・身分回復→そしてまた起業という、ビジネスにおける最もわかりやすい「失敗」を経験していて、その体験談を読むだけでも本書の価値があるように思える。

面白いポイントその2:「やってはいけないこと」と「やるべきこと」が具体的に対比されている
一例を抜粋してみる。

p.116-p.117:

【営業で取引先を回る】
やってはいけないこと:
  1. 営業はプロに
  2. 可能性を累積する
  3. 傷を売り歩く
  4. 訪問の度に売込みをする
  5. 自分の喜びを先に求める
  6. 「売れている店」を大事にする
  7. 営業と御用聞きを混同する
  8. 応対のいい客を常時訪問する
やるべきこと:
  1. すべてのスタッフが営業職であるという意識を持つ
  2. すべての部署が目標と計画を明確にして遂行する
  3. 頭脳を使った論理的な活動をする
  4. 敵を知り己を知る
  5. 引き際を決めて行動し経緯にこだわらない
  6. 相手のほしがる情報を集め訪問の度に提供する
  7. まず相手に利益を与える
  8. 「売っている店」を大事にする
企業の計画立案から実際の立ち上げ、営業、宣伝、事業拡大、危機への対応まですべてこの調子で具体的に示されている。
「やってはいけないこと」と「やるべきこと」が対比されていることにより、「やるべきこと」が、単なる成功事例の模倣ではなく、それを行なう目的や意図を自然に理解できるのである。
著者もまえがきでこのように書いている。

p.15:
本書は「やってはいけないこと」と「やるべきこと」を対比して書いています。それは先に記したように、「成功」の疑似体験は成功に結びつかないからです。しかし「これをやると失敗する」と経験上わかっていることを避ければ、少なくとも成功に近づくことはできるのです。
だからこそ、本書のタイトルには「やってはいけないこと」が伝わるものの方が良かったのではないかと思っているのだが…。

ともあれ、自らの失敗を晒していただいた著者に感謝。

2008/03/29

[自転車] 夙川公園へ花見サイクリング

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年に一度の桜の季節、花見を兼ねてのサイクリングを逃す手はありません。
ということで、久し振りに行くことにしました。

ここのところ1時間以上のサイクリングをしていなかったので体力的に無理をしないよう、数時間で往復できて、比較的平坦な道のりで、折角なのでまだ行ったことのない花見スポット、という条件で探したところ、条件にピッタリの目的地が見つかりました。それが夙川公園。ルートは国道2号線のみ、平坦で走りやすいので、大阪から片道20km程度ならば1時間ほどで辿り着けそうです。

3月29日(土)

14:40、新町を出発。
新なにわ筋を北上して、野田阪神から国道2号線(R2)に入ります。
向かって右側が阪神野田駅、左前方がR2です。

低速走行時以外は車道を走るのですが、さすがは主要国道、路面が滑らかで快適です。
気になるのは後方からの自動車ですが、こちらも通常で時速約30km、少し強めに漕いだら時速40kmくらいは出るので、速度差による恐怖はあまりありません。それでも、こまめに後方確認をして相手(後方の自動車)の注意を喚起したり、不意な幅寄せや前方の左折車に警戒したり、路肩の凹凸などに気をつけるなど、集中力も必要です。

R2をひたすら西へ向かいます。

淀川大橋。ここは自動車が時速80km以上で走るところなので、さすがに歩道を走ることに。
もっとも、帰路にここを通った時は、橋の渡り口で歩道に入ることを忘れてしまい、ヒヤヒヤな思いで車道を走る羽目になってしまいましたが。

尼崎市内。前方にアルカイックホテルが見えてます。

15:20、武庫大橋。
さすがにちょっと疲れてきたので、武庫大橋は自転車を押して歩いてみました。
橋の中央で武庫川の上流側をパチリ。
「雲が並ぶ」という表現があるのかどうか知りませんが、そんな写真が撮れました。

武庫大橋を渡り終わればそこから西宮市。目的地もかなり近づいてきました。
ふたたび、R2をひたすら西へ。R171との交差点を過ぎれば、まもなく夙川です。

神楽町交差点。
ここでR2を離れ、住宅街をすり抜けること数分、ついに目的地の夙川公園に到着です。

15:45、夙川公園着。

まだちょっと早いかな、という印象。3分咲きといったところでしょうか。それでも天気が良かったので結構な人出でした。
夙川を挟んで両岸に桜並木が連なります。川岸なのであまり広い場所はありませんが、それでも4~5人程度でくつろいでいるグループは結構ありました。それと、場所柄なのか、いわゆる「ドンチャン騒ぎ」しているグループは皆無でした。ここでの花見は、宴会目当てではなく、川岸を散策しながらじっくりと桜を鑑賞するのが良いでしょう。

夕方が近づいて日が陰りはじめたので、わずかな日当たりを狙って桜を撮影。

やっぱり、桜は、いいですな。

最後に、記念の1枚。


帰路は、往路のR2をそのまま逆方向へトレース。
渋滞で連なった車を尻目にスイスイと走り、17:30大阪市内着。

走行距離: 37.0km
実走行時間: 2時間05分

やっぱり、少し暖かくなりつつあるこの時期のサイクリングは気持ちが良いです。
早々に次の計画を立てなくては。

2008/03/21

[読書]おもてなしの経営学 - 中島聡著

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エンジニアも経営者も「おもてなし」が大事。

エンジニアであり経営者でもあるこの著者のブログをよく読んでいて、大いに参考にさせていただいているので、さっそく読んでみた。


おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由
中島聡著

前半は、著者のブログ「Life is beautiful」のエントリを引用しながら、著者が広めたとも言える言葉「おもてなし=user experience」を、アップルの躍進を事例に説明されている。
後半は、ニコ動の西村氏、元マイクロソフトの古川氏、Web進化論の梅田氏との、対談3本立て。

規模から経歴から考え方までまったく足元にも及ばないが、エンジニアであり経営者という共通項があるだけで、著者のブログ同様、本書もただただ参考になるばかり。文字ばかりで少々苦手なはずの新書なのに、250ページ超を一気読みしてしまった。
著者のように、

「ビジネスのことがわかる技術者」「ITのことがわかる経営者」 (p.77)
でありたいし、
「天を見て」仕事をするタイプ (p.191)
でありたい。
大いに勇気づけられた。

最後に、個人的に興味深かった内容を2つ。

最近、米国のインターネット業界で話題になるのが「ウェブ2.0はビジネスになるのか?」というテーマ。 (p.96)
日本は、歪んでいるし、混沌としているなぁ、という印象。

少し前に、私のブログの「ソフトウェアの仕様書は料理のレシピに似ている」というエントリで、建築業界のような下請け・孫請け構造のIT業界を批判し、物議をかもしたことがある。 (p.79)
アジャイルな開発手法とクラフトマンシップ (p.110)
Web制作の現場でも同様の問題が起こっている。
エンジニアもWebクリエーターも、単に目の前の開発・制作に集中すればよいという時代は、いずれは終焉を迎えそうである。

2008/03/17

崩壊した「人月からの脱却」

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コスト単価のことで悩んでいるのはWeb業界だけではない。システム業界も同様である。

以前のエントリで「相場表」のことについて取り上げたが、他業界から学ぶ事例として参考になる記事を見つけた。

崩壊した「人月からの脱却」 - ITpro

「人月計算をやめたいんだよね…,どうも納得がいかない」

2008年3月15日号の日経コンピュータで「ITコスト」を取り上げた特集を組んだ。企画の段階で,「○システムなら△円」といった指標が出せないものかと考えたのである。そうした指標があれば,ユーザーがベンダーと交渉したり,逆にベンダーがユーザーに提示する相場観の目安となる。想定したのが不動産情報だ。「新宿のビルで□坪なら×円」といった情報を提供したかった。

そこでユーザーのIT部門とベンダーの両方に取材したのだが,「相場は難しいんじゃない?システムは会社によって違うから」という反応がほとんど。それに続いて「それよりも…」という冒頭の言が出てくる。どうも完成品であるシステムの機能や価値ではなく,それを作るためのコストを問題視しているようだった。

あらためてタイトルに注目。
崩壊した「人月からの脱却」
特集記事を書くために記者さんが考えた筋立てにすぎないとは言え、このタイトルからは、
  • システム業界が「人月単価」の考え方にいかに依存しているか
  • その「人月単価」の考え方に疑問を抱く人がいかに多いか
ということが透けて見える。

記事の詳細を読むには日経コンピュータを購入しなければならないようだ。参考にしたい人は是非買ってみていただきたい。

2008/03/12

相場表…やっちまったな

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#「さんざん書いたのに全部消えちゃったブツブツ」
#と一部の方にグチってたのはこのエントリのことです。
#ちょっと書き直す気になったので、要点だけ書いときます。ほんとはこれの5倍くらいあったのだけど。


最初の感想「ふ~ん…あんまり関係ないな。」

○○円ならどこまでできる!? ウェブサイト制作の相場早見表 | Web担当者Forum

ブクマの数がスゴイ。賛否両論数あれど、いずれにしても皆の関心が高いことの裏付け。

で、私の言いたいことの要点。

「お金ありきじゃない、お客ありきだ。」

#アレどこかで見たことがあるよ、というのはナシという方向で。

世の中のWebサイトはすべて違って当たり前。100のクライアントがいれば100のサイト…どころか1000のサイトが出来る。
それをたった1つの相場表で表現しようとするから滑稽なことになる。
もちろん、多くのWeb制作会社の悩みどころであることも十分わかるが。

もっともっと、お客と向き合え。
単なる発注-受注の上下関係ではなく、共にサイトを作り上げるパートナーシップを築け。
そうすれば、相場表の有る無しなどはるかに超越した方法が見えてくるはずである。

[読書]仕事が10倍速くなる!スピード手帳術 - 松本幸夫著

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時間管理は奥が深い。
それは、時間管理について書かれている本の「切り口」の多様さからもよくわかる。読めば読むほど、とでも言うか。

仕事が10倍速くなる!スピード手帳術
松本幸夫著

中には「勝間本」へのオマージュではないかと錯覚してしまう部分もあるが(もちろんそんな訳はないと思う)、著者が時間管理コンサルタントであるだけあって、全体的に、実践的でわかりやすい内容になっている。

目次

はじめに「手帳を使いこなせば誰でも仕事が10倍速くなる!」
第1章 仕事効率を劇的に高める「スピード手帳術」の基本
第2章 やりたい仕事に集中できる「スケジューリング」の極意
第3章 大量の仕事も確実にさばく「ToDoリスト」の使い方
第4章 短時間にアイデアを量産できる「メモ」のとり方
第5章 手帳の力を10倍アップする「ツール」集
手帳に必要な機能として「スケジューリング」「ToDoリスト」「メモ」の3つが挙げられ、それぞれの方法論が第2章から第4章に記されている。また、手帳以外に役立つ「ツール」の説明が第5章に記されている。

すべてのノウハウと呼ばれるものを習得する前にはまず、それに取り組む「気の持ち方」「意識」が重要なのだが、それについて記されているのが第1章である。

第1章の目次
01 仕事の生産性を左右する「プライムタイム」
02 「プライムタイム」を活かす3ステップ
03 残業は禁止、制限時間内で勝負する
04 退社時間は前日から決めておく
05 仕事は「80点」で見切る
06 仕事もプライベートも分けない
07 手帳に必要な3つのリフィル
08 仕事に合わせてフォームを用意する
本書の「概念」とも言える本章だけでも読む価値があるように思う。

個人的には、本を多読するようになって以来、時間管理に関する知識が次々に体系化されてきており、嬉しい限りである。